伝統的な京扇子に、現代の色と光を。Sプリズムプリントを活かしたアートワーク

Client: 有限会社サンクラール
Project: オリジナル京扇子 サンプル制作
Industry: 印刷 / 紙製品 / 伝統工芸
Category: Artwork / Graphic Design / Product
Scope: アートワーク / グラフィックデザイン / 製造打ち合わせ
Print: Sプリズムプリント
Direction / Manufacture: 有限会社サンクラール
Year: 2026

印刷技術を活かした、オリジナル京扇子

大阪の印刷会社・有限会社サンクラールさんが展開する「Sプリズムプリント」を活用した、京扇子のサンプル制作に向けてアートワークを担当しました。

ご相談いただいた段階では、細かなモチーフや完成イメージが決まっていたわけではなく、テーマとして伺ったのは「和の要素を持たせたい」ということ。

サンクラールさんのスタッフのみなさんと打ち合わせを重ねながら、京扇子という伝統的なものに、どのようなグラフィックを掛け合わせると新しい表情が生まれるかを考えていきました。

屏風画のような景色に、ビビッドな色を重ねる

アートワークは、屏風画を思わせるような日本的な景色をベースに制作しています。

木々や花、山並みなどの有機的なモチーフに、鮮やかなブルーやピンク、イエロー、幾何学模様を重ねました。

伝統的な「和」の雰囲気をそのまま再現するのではなく、現代的な色彩やPOPさを加えることで、少し意外性のある京扇子にすることを意識しています。

扇子を大きく開いたときには、一枚の絵として景色が広がり、閉じたり角度を変えたりすると、色やモチーフの見える部分も変化します。

扇子という形そのものも、アートワークの見え方を変える要素として考えながら制作しました。

光によって変化する、Sプリズムプリント

さらに、アートワークにはサンクラールさんの「Sプリズムプリント」による箔の表現が加わっています。

花や木々などの細かな部分に光が入り、見る角度によってきらめき方が変化。

マットな和紙の質感と、部分的に現れる光沢が組み合わさることで、画面上のデータとはまた違う奥行きが生まれました。

ビビッドな色彩だけで華やかさをつくるのではなく、光が入ったときに初めて現れる表情まで含めて完成するアートワークになっています。

印刷された和紙から、職人の手で京扇子へ

完成したアートワークは和紙に印刷され、その後、職人の手によって一つひとつ京扇子へと組み上げられています。

データ上では一枚の平面だったものが、折りが入り、竹の骨と組み合わさり、実際に開閉する道具になっていく。

印刷会社の技術と職人の手仕事が加わることで、グラフィックが「見るもの」から「使うもの」へ変化していく工程も、今回の制作の面白さでした。

アートワーク、印刷、素材、加工、職人の技術。

それぞれが重なって、一つのプロダクトとして完成した事例です。


PROJECT CREDIT

Client: 有限会社サンクラール
Project: オリジナル京扇子 サンプル制作
Artwork / Design: 豊島夏海
Print: Sプリズムプリント
Direction / Manufacture: 有限会社サンクラール
Year: 2026

Related Links
有限会社サンクラール:https://www.sunklarl.co.jp/