Mission / Vision / Value

個も組織も、待ち遠しくなる10年へ。

デザインを組織の味方に変え、
企業、経営者の皆さま、関わる人々や状況がどんどん動き出すために
ブランディングとデザイン制作、伴走までをお届けします。

デザインやブランディングは見た目を整えるだけでは機能しません。
実際に使う場面や使う人、届ける人に馴染むように、
提供される皆さんの大切にされている軸の棚卸しからご一緒します。
望みを対話でほどき、言葉とデザインに翻訳しながら、
現場で動ける“最初の一歩”を一緒に設計し、
今日の前進が、10年先の選択肢を増やせるよう伴走します。

豊島夏海 Toyoshima Natsumi

大阪・関西を拠点に、中小企業の経営者、個人起業家、アーティストのブランディングと制作進行を一貫支援。制作会社で事務経理 / デザイナー/ディレクター/教育担当/役員を経験後、独立。福祉・美術・教育・動物園など社会課題領域を多数ディレクションし、パンフレットやWebを“資産”として機能させる運用まで実装。理念は「個も組織も待ち遠しくなる10年を届ける」。対話を通じて企業やプロジェクトに並走し、グラフィックとブランディングデザインを届けています。好きなものは、美術、映画、団地、写真。あとは人とと一緒に働くこと。

理念「望みを持って生きる」

私が対話を大切にする理由

薄暗い深夜2時。遠くから聞こえてくるテレビの音、ひんやりした空気。
その中で机に伏せて寝ている母の姿が今でも忘れられません。


私の母は、自分の意見をあまり言えない人でした。
困っていても誰かに頼るのが苦手で、いつも周りの人を優先してしまう。昼はパート、夜はスナックで働いて、お金に困っていたのに父や親族や友達にも相談できず、いつも自分ひとりで頑張ろうとしていました。

平日の18時過ぎにパートから帰ってきて、20時には家を出る。
その短い時間で晩ご飯を作って、洗濯をして、夜の華やかな服に着替える。母にとって忙しいその2時間が、私が母と会話できる大切な時間でした。

家族みんな寝ていてシンと静かな夜、スナックでお酒を飲んで疲れて帰ってきた母は、いつも化粧も落とさず布団にも入らず、机に伏せたまま寝ていました。帰宅後私を起こさないように静かにテレビを点けてそのまま寝てしまう。その音でいつの間にか起きてしまう私に、母がお酒が入ったときだけ、普段は口にできない辛いことや困っていることをポツリポツリと話してくれるんです。

私には「悩みを抱えているのに人に言えない」母の苦しみと、お酒を飲んだ時にしか話してもらえない「私の不甲斐なさ、申し訳なさ」がとても苦い思い出となっています。
そんな母を見て育った私も、小さい頃から自分の気持ちを話すことが苦手でした。
人の顔色を見ながら言葉を選んでいたせいか、お菓子やおもちゃが欲しいと言えず、誕生日にスパゲッティが食べたいと伝えることもできませんでした。



そして中学生、高校生と進む中で、気づいた時には他人の気持ちに過敏になって、自分の気持ちをコントロールできなくなっていました。学校は好きだし、友達もいるし、勉強も楽しい。それでも、体が動かなくて学校に行けなくなったんです。そんな時、私を救ってくれたのが高校の美術の先生でした。

その先生は、人の話をじっくり聞いて相手を理解してくれる人でした。
言葉を丁寧に選んでくれ、私が言葉にできない気持ちがあるときは、それを言葉にできるまで待ってくれる。言葉にならなくても、代わりに表現してくれる。
私と話して性格や悩みを踏まえて、未来の選択肢を増やすためにどうしたらいいのか一緒に考えてくれる。自分の経験からアドバイスをくれる大人はたくさん居たけど、対話を通じて理解して一緒に考えてくれる。そんな大人に出会ったのは初めてで、諦めていた大学進学や、将来こうありたいという夢を目指してもいいんだ、一緒に考えてもらえるんだと感じて、私は大きな安心感の中で、少しずつ前に進むことができました。



今、私は経営者や起業家の方々に向けて、ブランディングやデザイン制作をお届けしています。想いや気持ちを一緒に見つけ、目的に合わせて丁寧にすり合わせていく「対話」の工程を大切にしています。

「伝えたいことがあるのに、従業員に遠慮してしまう」「お客様を大事にしすぎて、会社の成長を第一に動けない」「経営者なのに、未来のビジョンをうまく示せない」そんな悩みを抱えている方々へ対話を通じてご自身や企業の価値観やビジョンを整理して、それをデザインとして形にして届けています。


お渡しする制作物は単に美しい、単にカッコイイものを目指しているわけではありません。
デザインとして「本当に願っている少し先の未来」を形にすることで「伝えたい想いが自然に伝わる」「周囲に自信を持って使える」ものになるよう心がけています。
完成後すぐに使えるだけでなく、「これを持って話せば伝わる」「これなら社員やお客様とも共有できる」とたくさん使ってもらい、心から信頼してもらえるアイテムになることで、デザインを通じて新たな信頼やつながりが生まれ、行動や変化を後押しできると考えています。



経営者さんや起業家さんから
「これなら自信を持って提供できる、この方向に進んでいきたい」
「社内で伝えていきたい大切な軸が見つかった」
「大切な想いを一緒に形にしてくれてありがとう」
そんな言葉をいただいたとき、この仕事をしていて良かったと心から思います。

私が関わったことで見つかった価値観や制作物が、その方にとってお守りや戦友のような存在になり、思うように進めなかった方が「次はこうしよう、その次はああしよう」といつの間にか変化を楽しめるようになっているととても嬉しいです。



対話を通じてデザインしたものを手に、希望を持ちながら前進できた話を聞くと、誰かの未来に小さな光を灯せたと、大きなやりがいを感じます。
一つひとつの小さな変化が重なり、気づけば未来への道が開かれているように、私は対話型デザインディレクターとして、次の一歩を踏み出すキッカケを与え、一緒に未来を変えるパートナーとなれる存在でありたいと思っています。


対話型デザインディレクター 豊島夏海

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